LUBRICANT Q&A潤滑全般

相対運動する材料表面の損傷を防止したり、摩擦・摩耗を低減するために利用される固体物質です。
油の潤滑領域を超える高温、高荷重下で油膜切れを起こす箇所や油の使用できない箇所などに有効です。

代表的な固体潤滑剤の特性

名称 外観 密度 摩擦係数 耐荷重性 耐熱性 説明
二硫化
モリブデン
(MoS2)
4.8g/cm3 0.04 784MPa 350℃ 層状の結晶構造がせん断されることで
低摩擦性を発揮する固体。
特に高荷重下の摩擦/摩耗低減に効果があり、
真空中でも優れた潤滑性を発揮。
有機
モリブデン
化合物
モリブデンの有機化合物で二硫化モリブデンのように黒色ではありません。
摩擦熱により金属接触面に二硫化モリブデンに近い被膜を形成。
グラファイト
(C)
2.2g/cm3 0.06 490MPa 550℃ 層状の結晶構造がせん断されることで低摩擦性を発揮する固体。
導電性/熱伝導性に富み、特に高温下での潤滑性に優れる。
PTFE 2.2g/cm3 0.04 196MPa 300℃ 低摩擦/非粘着性を有するフッ素化合物。
8.96g/cm3 1083 ℃ 超高温領域の焼付き防止剤として使用される軟質金属。

一般に摩擦力は、上記式で表されます(摩擦の凝着説)。 例えば、潤滑剤としてオイル/グリース等の流体を使用している摺動箇所の摩擦力は、「介在する流体と摺動面の凝着を引き離す力」、すなわち流体の粘性が支配的になります。しかしオイル/グリースなどを適正に使用したとしても、常に摩耗は発生するものであり、これは摺動面同士の凝着が起きている証拠です。
特に周辺環境からの熱や高速運転での摩擦熱の影響を受ける高温下、また衝撃荷重を受ける環境下などでは、オイル・グリースの粘度低下や蒸発、油膜破断により、摺動面の凝着が発生し易くなります。従って摺動面同士の凝着力を軽減することは、総合的な摩擦係数低減に大きな効果を与えます。 固体潤滑剤の活用は、摩擦面にせん断力の低い被膜を形成し、摩擦面自体のせん断力(凝着力)を下げる効果があるため、このような摺動面同士の凝着を軽減し、更なる低摩擦化=省エネ化や摩耗低減による部品寿命延長に効果が期待できます。

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